港の見える丘・異人館・中華街と共通点が多い神戸と横浜ですが、長く都があった関西の貿易拠点・神戸の歴史ははるかに古く、朝鮮半島に百済や高麗という王国があった時代から交易の経由地として栄えていたようです
平安末期には日宋(当時の中国)貿易の拠点として整備され、その莫大な利益が『平氏にあらざれば人にあらず』と、天皇家を凌駕するほどの権勢を誇った平清盛の権力基盤になっていたとか
1868年、幕末に神戸港として開港するとインフラの整備が進み、第一次大戦後は上海・香港・シンガポールと並ぶアジアの貿易港として発展を遂げた歴史が有ります
この異国情緒あふれる港町を約80年の間に2つの悲劇が襲います、1つは第二次大戦中の神戸大空襲、もう1つは阪神・淡路大震災です、今回ブログを書きながら資料を読んでいて、野坂昭如氏がこの空襲の体験を書いた短編小説を元に制作されたのが、アニメ映画の名作『火垂るの墓』だと知りました
若い頃震災前の神戸に旅行に来て、お洒落な街をただ楽しんだ思い出が有りましたが、その時以来の神戸は当時の面影を残しつつ、より逞しい街へと変貌した様な印象が有ります
やはり震災でダメージを受けたとの事ですがあれから約30年、異人館ご三家とも言える『風見鶏の家』『萌黄の館』『うろこの家』も健在でした
全て坂の上に有るのでどちらも素晴らしいハーバービューですが、とりわけ『うろこの家』は絶景が楽しめます、ただし坂道がとてもキツイので、心して登ってくださいね



もともと坂の多い場所なのでタウン歩きも体力が必要、休憩も兼ねてグルメでエネルギーチャージ、インバウンドにも人気の神戸牛はディナーになると更に高くなるので、街歩きの途中にランチで楽しむ事に、多くのお店の中でも老舗の風格漂う『和黒』へお邪魔しました



注文をすると直ぐに今日の主役が木のお皿に乗って登場しました、これから頂く前にしっかりと目に焼き付けます、ランチコースはスープとサラダ・デザート付き



全て目の前で料理をしてもらえるので、お肉の香ばしい香りが漂って待ち遠しいです、絶妙な焼き加減で目の前のお皿へスライディング、このマンツーマンのおもてなしがステーキの醍醐味
お皿には向かって右から黒胡椒・あら塩・マスタード、お好みでとの事ですが、先ずはシンプルにお塩で頂きたい、ん〜〜〜言葉が出ません、牧場の方々、お料理してくれたシェフ、全員に感謝感謝です


その後は色々な焼き野菜が続いて、コースの終わりは最初に切り取って置いた脂身を強めに焼いて、その脂で野菜を仕上げる中華炒めのようなお料理でラストになりました、脂身が野菜にコクを加味してくれて、お肉の一片も無駄にしないコースの流れを見ているのも楽しい時間でした


コースにドリンクが付いていたのですがここでは紅茶にして、コーヒー党の私達は神戸での思い出の1杯の為に別のお店に移動、戦後間もない頃極上の1杯をとの思いで、女性店主が始めた『にしむら珈琲店』へ


私は1つの果実に1つの豆(通常は2つ)という栄養を凝縮したコーヒー豆、ケニア産の希少なピーベリーを注文しました、香りとコクがグルメの後味を爽やかに彩ります


一度ホテルに戻ってチェックイン、再び夕食のため17時ごろ中華街へ繰り出しました
横浜中華街・長崎新地中華街と並んで日本三大中華街の一つ神戸の南京町、東西270メートルのコンパクトな中華街で、見て回るだけなら1時間あれば十分だと思います
通りの東の入口長安門から散策スタート、南京町のシンボルである長安門は日中両国の平和と友好を願って、貴重な大理石「漢白玉」に約100人の工程師が約1年半かけて、柱に無数の龍と雲の彫刻が施されています
昼よりも夜の中華街はお店の照明が華やかで歩いているだけでも楽しい


南京町名物は老舗中華料理店もありますが、なんといっても食べ歩きパラダイス、南京町がテイクアウトストリートになったのは1995(平成7)年の阪神・淡路大震災がきっかけ、ライフラインが停止して厨房が使えなくなったため、プロパンガスとポリタンクの水を使って点心のテイクアウト販売を行ったところ、それが評判を呼んで名物になったとか
みんなが精一杯生活を立て直そうとした努力と知恵が、今は楽しい食文化の街を創り出し旅行者や地元の人で賑わっています
私達は明日朝早く出発する予定で、ゆっくりホテル朝食を楽しんでいる時間がないので、焼き小籠包とビーフンの有名店『YUNYUN』のテイクアウトを朝食代わりに買っていく事に


焼き小籠包と焼きビーフンを両方ゲットした後は、南京町で約50年の歴史がある広東料理の老舗『昌園』へ、神戸牛ランチの後なので軽めに頼んで主人と取り分けます
老舗と言っても比較的リーズナブルな点心や定番の中華料理が中心、しっかりディナーでもおつまみとお酒という時でも、幅広いニーズに合わせてくれるお店です、頼んだのは店名物ゆば皮春巻き、空芯菜の炒め物、海鮮スープそば



次の日の朝、『YUNYUN』のテイクアウトで簡単朝食、食べ歩きに適したサッパリと食べやすい小籠包とビーフンでした


今日は震源地となった野島断層の取材の為に淡路島へ、その詳細は主人がブログの記事にしています、今回の旅で実際被災した方と話す機会があり、日本には地震を免れる場所は何処にもない、自分達が無事でいられたのは運の良さだったと、でもその運を少しでも高めるために防災の知識と有効な対策が必要との事でした、改めて日々防災意識を持って生活していこうと気持ちを引き締めるきっかけになりました
旅の終わりに訪れた淡路島の丘陵地帯に広がる『あわじ花さじき』で、復興を遂げた神戸の街を祝福するように色とりどりの秋桜が風に揺れていました



























































































































