台中 - リノベーションの街を散策

旧き日本を訪ねて新しき台湾を知る街・台中

台湾4日目は午前中に台南を後にして、台湾新幹線で憧れの日月潭のホテル送迎の待ち合わせ場所、台中へ向かいました
台中周辺にはもともと平埔族などの台湾原住民が暮らしていましたが、17世紀後半になると、清朝の下で大陸の福建や広東などから漢人が移住して中部台湾の開発が進み、現在の台中市には大墩という町が形成されます
日清戦争後の日本統治時代になると、台中は学校や官庁などの建設、公園や碁盤目状の道路、鉄道の整備などにより、台湾中部の中心都市としての基盤が作られました
戦後の1960〜80年代には工業化が進み、機械・精密工業などの産業都市として発展し、現在は台湾第2の都市圏として、商業・文化・教育の中心地になっています
市内中心部には日本統治時代の役所や医院、学校跡など多くの歴史的建物があり、旧台中駅舎や市役所(旧台中州庁舎)、宮原眼科などの多くがリノベーションによって、魅力ある施設に生まれ変わっているので、新旧の融合を楽しみながら街を散策出来る魅力があります

新幹線(高鉄)台中駅から乗り換える在来線(台鉄)新烏日駅ホームの表示は「海線・山線」、台中駅へは「山線」に乗車

日本にもありますが、新幹線駅は街の中心部の駅から離れた所に作られている事が多く、台中も新幹線駅から在来線台鉄に乗って15分ぐらいの場所に台中駅があります
晴天で週末だったこともあり駅はかなりの人出、迎えの時間まで4時間ほどあるので、台中市内の散策を楽しむ事に、台中は台北よりも街がコンパクトな印象、その分日本統治時代の建物が大切に残されていて、どことなく懐かしいような感じさえします
台中駅そのものが近代的でスマートな新駅舎の隣に、日本統治時代に建てられたレンガ作りの旧駅舎が残されている、まさしく旧き日本と新しい台湾が融合したモデルスポット

向かって左が近代的な新駅舎、右が旧駅舎です
旧駅舎は東京駅に似ていると思ったら、やはり同じ辰野式の設計

旧駅舎と昔のプラットホームと役目を終えた電車が、小さなショップやフリーマーケット会場として再利用されていました、日本時代の遺構が目的を変えて活かされ、今の台湾の人達で賑わっている様子に和みます

利用されなくなった旧駅舎のプラットホーム、電車の中にも沢山のお店が有りました

魔法にかかった不思議な眼科

台中駅から3分位歩いた所に、市内随一の人気スポット『宮原眼科』が有ります、宮原眼科は日本統治時代の台中で日本の眼科医、宮原武熊氏によって約100年前の1927年に建てられた眼科です
しかし、1945年の日本の敗戦とともに宮原医師も日本へ帰国、宮原眼科の建物は台中衛生院として利用されましたが、その後1999年の台湾中部大地震や2008年の台風などで屋根と内部の損傷が激しくなり、台中市政府は取り壊すことを決めました
その時同市で飲食店の経営やパイナップルケーキの製造販売で有名な、『日出集団』の創業者・頼淑芬氏が、この建物の解体を惜しんで購入を決め、現存部分を生かし新旧を融合させた建物として、再生することにしました
例えば1階部分のアーチ型の門や2階の13個の窓などを残し、店内は廃材を利用して棚や屋根瓦で作った広告入れなどで趣を演出するという工夫をしています
一歩店内に足を踏み入れるとそこはまるで映画『ハリーポッター』の主人公たちが通う魔法学校のよう、天井は高く商品棚は図書館の本棚のように分類表示がされ、商品には書籍のようなパッケージが施されています

年代を感じさせるレンガ造りの上に近代的なビルが建っています
パリーポッターの世界観のような店内のインテリア
台中のお土産をディスプレイしている家具もアンティーク風で素敵
入口のタイルにアリさんの絵が・・・千客万来の願掛けでしょうか
ビルの外には同じ会社のテイクアウトメインのスイーツカフェ、確かに千客万来・アリさんのご利益があったようです

ランチ時だったので2階の台湾レストラン『醉月樓沙龍』へ、詳しい記事はこちら

もう一つ、台中市内には日本統治時代の1911年に建てられた旧市役所がリノベーションされて、レストラン・カフェ併設のアートな複合施設になっています
この日は生憎レストランが貸切り(雰囲気的に結婚式のようでした)だったため、残念ながら見学できませんでした

昔の市役所はホテルの別館のような風格が有ります

市役所から2〜3分歩くと、赤レンガの建物の2階に『Hausinc 1035』というカフェがありました、こちらも1910年代に建てられ、最初はタバコ店としてその後鈴木病院として使われていた建物が、カフェ、ベーカリー工房、ギャラリー、建築事務所として再利用されています
カフェの入口近くに4年の歳月をかけて、完全な再建築よりはるかに時間と手間のかかったリノベーションの説明があり、古い要素を模倣するだけでなく、新旧の違いを明確に区別して、二つの時代を際立たせることを目指したとの熱い思いが語られていました

お店入口のハンドサインは1035、因みに鈴木医院だった頃の電話番号だそうです
ベーカリー工房とテイクアウトコーナー、病院時代の受付?
店内は若者で賑わっていて、台中市民の語り場のよう
丁寧に作られた美味しいカプチーノ

このカフェの本店はフードメニューのクオリティも高い人気店だとか、たぶんお食事もおすすめ出来ると思うので、台中に行った時は是非立ち寄ってみて下さい

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