人を運ぶ基地から交流する街へ
大井町は明治以降、鉄道・工場の街として発展してきた歴史があり、JR東日本の説明では「鉄道車両工場から始まり、地域と共に歩んできた場所」との事、その場所に今年JR東日本が開発した複合施設『大井町トラックス(OIMACHI TRACKS)』がオープンしました
1901年(明治34年)に大井町駅の前身である大井連絡所が設けられた後、1915年(大正4年)鉄道院の車両工場として大井工場が開設、さらに1967年(昭和43年)に電車の車両基地が整備され、現在東京総合車両センターと線路群があり、車両の検査修繕と山手線車両基地の役割を果たしてきました
1927年(昭和2年)には目黒蒲田電鉄の大井町駅が開業、2002年(平成14年)にりんかい線が全線開業するなど、この駅の鉄道ネットワークが拡がりを見せる一方で、隣接している現在の大井町トラックスの土地には、鉄道施設に勤務する国鉄職員のための旧国鉄広町アパートがあり、その後の老朽化・耐震性の問題などから2013年に閉鎖・解体、広い空白地帯が残りました
そこで品川区とJR東日本がこの広町地区のまちづくりについて共同検討を開始、その後UR都市機構も事業化検討に参加、テニスコートやサーフィンプールなどを備えたスポル品川大井町や、劇団四季のキャッツ劇場がオープンし、暫定利用だったその設備が2021年に閉館、品川区は「大井町駅周辺地域まちづくり方針」を策定、約6.1haについて土地区画整理事業が認可されました
JR東日本は、都市生活共創拠点として、約5年の歳月をかけて商業、オフィス、ホテル、レジデンス、シネマ、コンファレンス、広場などを組み合わせた複合施設として大井町トラックスを整備し、大井町駅に新しい改札「トラックス口」 を設け、2026年3月28日に街開きが行われました
「TRACKS」というネーミングは鉄道の線路=tracksを連想させ、明治以来続いてきた大井町を「鉄道の街」から「鉄道を核とした都市生活の街」へ変貌させ、現在も稼働する鉄道施設を背後に残したまま、その南側に新しい街を重ねるという、大井町らしい再開発が完成
大井町トラックスの特徴は屋外の通路に沿って店舗が並ぶアウトモール型ショッピングセンター、流線型の屋根に沿って様々な店舗が並び、その周りにトラックスパーク、クロスプラザ、ステーションプラザという広場が配置され、車両基地という他では見られない風景と相まって独特の開放感を演出してくれます


この再開発の中心のひとつになっているのが、駅直結26階建てのホテル・レジデンスタワーの5~13階と最上階のルーフトップバーを運営する『ホテルメトロポリタン 大井町トラックス』、メトロポリタンを冠する17館目になるJR東日本ホテルズの新しいホテルです



上記のコンセプトを感じるのか都内のホテルでありながら、家族連れの子供達が楽しそうに過ごしていてリゾートホテルの様な雰囲気がありました
フロントは近代的なホテルらしく、スタッフもいますが自動チェックイン機が並んでいて、私達は慣れないので機械式のチェックインを受付の人にサポートしてもらいました
部屋はグリーンやブラウンというアースカラーを使ったシンプルモダンなインテリア




ラウンジサービスで飲み物が頂けるとの事で、荷物を整理してから降りていきました、暑かったので水分補給にモクテルをオーダー


Suica等の普及で切符を切るという仕事が無くなりましたが、ラウンジのインテリアに切符の切り口(鋏痕きょうこん)の一覧表が、それぞれの駅で形が違うという事を初めて知りました

ディナーの予約時間30分前に部屋を出て、『大井町 トラックス』の中を見学です、まず4階の中央部のスペースを占めているのは『サウナメッツァ大井町』、都心の新施設にサウナと不思議に思って調べると、中高年の娯楽というイメージから若い世代を中心に、「デジタルデトックス」、「マインドフルネス」、「疲労回復」等のニーズを満たす複合施設という認識に変化したようです
大井町の車両からイメージした「トラムサウナ」や、希少な木でできた森の静寂を感じられるサウナ等、リカバリースパというコンセプトで重要な集客コンテンツへと変容し、高度情報化社会の中で心身を整えながら、より五感のリアリティを取り戻す場所へと進化した新業態です




3階は『TOHOシネマズ 大井町』と『シェアラウンジ』等の文化的な施設が大きなスペースを占めています、テレワーク~グルメ~観劇~スパ等一つ一つ大きく移動する必要が無く、シームレスに様々なアクティビティをこの中で軽やかに完結できるのも大井町トラックスの魅力





2階はカジュアルで小さめなお店と、アトレで定番のコスメショップ、アイウェア、スーパーが中心





いろいろ魅力的なお店が沢山ありましたが、あらかじめ予約していた3Fの『トラットリア GONZO』へ、目黒駅近くの人気店がトラックスに出店、メニューは本店とほとんど変わらず、取り分けながらワイガヤと楽しむイタリアンらしい雰囲気で量も多めな感じです






部屋で一服したらホテルのルーフトップバー『ザ トラベラーズハウス』へ、一度レセプションのある5階に降りてすぐ向かいの最上階直行のエレベーターに乗り込み数分、森の秘境をテーマにした緑の間を通り抜けて地上100mの空間へ足を踏み入れると、息をのむ東京の夜景が広がります
テラス席を予約していて正解でした、昼間は35℃の東京も夜と地上から離れた事であまり暑さを感じません、心地よい夜風に吹かれてこの景色を存分に楽しめました






お酒の飲める人もそうでない人も楽しめるように飲み物の種類は多種多様、お料理もしっかり提供してくれるのでディナー利用も可能です
次の朝、部屋から山手線の出発前の整列を見る事が出来ました、東京の人の輸送の大動脈を担う鉄道のお仕事前の姿です、一台また一台と車庫から出かける姿を見ると東京の朝だなぁと感慨深い気持ちになります


朝食はホテルの『ザ テーラーヤード メインダイニング』へ、ヨーロッパの食堂車をイメージして、鉄道の旅を楽しんでいるような気持になってもらいたいとのコンセプトで作られたフレンチビストロダイニング



ビッフェとは別に世界の朝食を巡るをテーマに、ベトナム・日本・イギリスの三つのお料理から一つ選べます


ホテルの部屋によっては車両基地側の見晴らしの良い景色を望めない事もあるので、ダイニングに来れば必ず大井町トラックスらしい風景を見る事が出来きるのもこのレストランの魅力の一つ
チェックアウトして、ランチ代わりにやはり目黒の人気店『レ ジュ ド ベベ(フランス語で赤ちゃんのほっぺ)』のパンを買って帰ることに、3階の奥にあると地図に載っていたので探しましたがなかなか見つからず、ディーンデルーカのカフェとショップの間を通り抜けた先にありました
とても分かりづらいのですが、たどり着くと広々したショップとイートインスペースがあり、とても賑わっていました





どのパンも流石のクオリティ、口コミで東京一美味しいと押している人も、近くに寄った際はまた買いたくなる名店の味でした
麻生台ヒルズや高輪ゲートウェイの様に近未来都市の趣ではなく、新しい街でありながらエスカレーターを降りると、旧来の街中へそのままアクセスできるカジュアルさも魅力の大井町トラックス、出来れば一昼夜かけてプチ旅行気分のリフレッシュをお勧めしたい
午前中空いている時間に映画鑑賞 → お好きなレストランでランチ → 来週の仕事の準備や情報整理 → ホテルにチェックイン → ホテルラウンジでゆったり → ヒーリングスパでデトックス → お好きなレストランでディナー → ルーフトップバーで夜景観賞 → 少し遅めのホテル朝食かパンの有名店でブランチ → ホテルをチェックアウトしたらショッピングを楽しむ
次の週末、大井町トラックスでこんな楽しみ方はいかがでしょう
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